利尻滑降 -3- 東斜面

つねに風が吹き荒れる洋上アルプス利尻。昨日と一昨日の無風状態は相当ラッキーだったらしい。
今日は風が吹くらしいので、強風を避けられるという東斜面へ。

海っペタからは、利尻お決まりのスノーモービルスタイル。しかも今日は牽引型。お陰でうでがパンパン。でも楽しかった。

350mくらいのところからハイクアップ開始。
今日も海がズバーンと見えて、登っているだけで本当に気持ちが良い。

標高1,000m付近で、ガイドの敏也さんおすすめの状態のいい沢があったので、滑ることに。
斜度もあって、ビバパウダー!

時間もあるので、沢をもう少し上まで登り返し。

程よくあがって、斜面を選んで、広大な沢城地形を遥か下までロングクルージング。
スピードがガンガン上がる。

今日も満足、納得のいくライディング。
今シーズン、ずっとうまく滑れないなーと思い続けていて、もっとうまく滑りたいと思っていたけれど、シーズン最後で自分の滑りに満足できたというか。スピードも出せ、コントロールも出き、自分の望むラインを滑れて、それが良かったなとしみじみと思ったのであった。

春までもっとたくさん滑りたいと思っていたけれど、もういいかもしれない、満足、と思えるほどに最高の3日間だった。

利尻滑降 -2- 山頂へ

曇りの予報だったが、朝は晴れていた。気温はゼロ度よりちょっと高いくらいだろうか。
スノーモービルを昨日の地点まで乗り継いて、ハイクアップを始めると、昨日と全く同じ状態に。完全なホワイトアウトでどこも見えなくなった。

それでも今日は好天への好転を期待して、上へ上へ。
湿気のある風が終始吹き、ひげや髪の毛を装飾していく。それはそれで結構キレイだった。4月のこの時期にこれか、なんかいいな、と心のなかで思う。

2時間後、順調に避難小屋に到着。
エビの尻尾がありえないくらい発達していて、なんだか小さなお菓子の家のようで可愛らしかった。

中でしばらく談笑して天気が変わるのを待つ。寒くなっては外に出て体を動かしたり、時々諦めて寝てみたり。
2時間弱くらいいただろうか。明るくなってきて、雲の切れ目が見えてきた。チャンスかと思い、上へとあがって見ることにした。ただ、下が晴れなければ800m地点までは歩いて降りなければいけないとう、労力との交換。

そして、ハイマツの硬い斜面を登っている時に、それはやってきた。
まばゆいばかりの好天。

下は依然厚いガスに包まれていたので、ボードを残置して、空身になってピークだけを目指すことになった。

最後の30分くらいはクランポンを履いて、ロープでみんなを繋いでもらった。なぜか体力がありそう、ということで最後尾(笑)。

あとはもう、上しか見えない。

そしてそして、ついに山頂へやってきた。

利尻島に行くならば、そして利尻岳に行くならば、ぜったいに頂上を目指したい。そう思って、2月でも3月でもない、この4月を選んだのだ。夢が叶ってよかった。最北の百名山をこの時期に登れたのは本当に素晴らしい。
頂上からはこれ以上ない最高の眺め。小さい山を想像していたのだけど、これは山塊のようだし、斜面はどこにでも無限にたくさんある。そしてどれもとても美味しそう。

さあ、ふたたび歩いて下るのだ。
天気はめまぐるしく変わり、山頂からのドロップもできるくらい晴れてきたが、ここまでは読めなかった、仕方ない。

残置してあったスノーシューと、スノーボードを回収して、いざ滑るはこんな斜面。比較的なだらかだけど、大バーン。

下から滑降を望む。

硬い雪の層の上にうっすらと新雪が載っていた感じだったけれど、スピードも出て良い斜面だった。
その後、ほんの少しハイクアップして、本日待望のメインディッシュ。

しまった感じの新雪だったけど、スプレーも上がりスピードがガンガン出る。最高の一本。

滑ってきた斜面。

一瞬だけど最高の時間を過ごし海を見ながら黄昏れる、の図。
近くに礼文が見える。

最後は夕方の海までドロップして一日が終わる。

麓にて、夕日に赤く染まった利尻を眺めながら、あの頂きにちょっと前まで立っていたことが本当に信じられない。
満足感と、充実感に包まれきった、最高の一日。

(photo by 自分、真也、渡辺さん)