過去に戻るか否か

ドラえもんのポケットから出てくる道具の中で、今の記憶そのまま過去に戻れるという道具があった。はるか昔に読んだ漫画なのに、そのシーンが強烈で、いつもその道具を使って、戻るならどこに戻ろう、と時に夢想する人生だったような気がする。

小学校の時なのか、高校なのか、はたまた大学か。何れにしても、その道具で過去に戻れるのはすごくステキだし、そんな反則技をできるならいつかしてみたいなあと本気で思っていた。

最近、会社の帰り道に、ふと同じようなことを想像したのです。いつに戻る?って。
で、思ったのだ。もう戻らなくてもいいのかも、と。

息子くんは、嫁はんと、あのタイミングでしか生まれ得ないわけで。違う人はもってのほか、同じ人でも日にちが違っていたらきっと違う彼。だから、過去に戻ると今の人と知り合う可能性はかなり低いわけだし、かといって奇跡的に巡りあったとしても、彼が彼として生まれる可能性は殆ど無い。

だから、もちろん想像、妄想の世界だけど、過去に戻る必要性はもうなくなったのかもなあ、とふと思った冬の夜であった。

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