キャンプ4. ヨセミテ

小笠原に1週間→仕事を5日→キューバに10日間→仕事を4日→サンフランシスコ出張→仕事を5日→転職。
ちょっと異常なスケジュールだなと思う。明らかに生き急いでるかもしれないな、と。
ただ、なぜか明日は来ても明後日は来ないのじゃないかと思うことが多い今日この頃だった。だから毎日を悔いなく、行きたいとこに行き、やりたい事をやりたいと思った。明日人生が終わっちゃうとしたら何を選ぼうか、そう考えて行き先や行動を決めていた。計画的な生き方ではないし、行動ではない。

さて、USA出張にて大好きな街サンフランシスコへ。何度も何度も来てる。振り返るとこの6年間で5回とかそんなペース。今回は仕事が順調で、天気も良く予備日を使わず終わったので1日時間が空いた。街ではもはややることがないので、ヨセミテに行くことにした。街にいるよりきっといい時間、場所、空気。デザイナーのジェリーさんも一緒に行ってくれることになり、現地では写真家のユリさんも翌日合流してくれた。なんだか、すでにいい時間。

5:00に出て、ヨセミテまでは4時間のドライブ。着いたらテント張って、ビジターセンター行って、ご飯食べて昼寝して、それからミラーレイクに散歩に行った。

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翌日は6:00に出てグレイシャーポイントから日の出を見た。思えばここに来たのは18年前だった。当時はバレーから歩いて上がってきた。そして今日は車で。

その18年前の夏、グレイハウンドバスでアメリカを旅し、マセードからヒッチハイクして今回も泊まっているキャンプ4に、泊まった。
クライマーのおばさんがMSRの使い方を教えてくれて。隣のテントのアメリカ人がその後サンディアゴでサーフィンに連れて行ってくれることになり。なぜか夜バレーを散歩することになって、月夜に輝く谷が本当に美しく、その感動は色褪せることなく今もその瞬間を覚えている。
常に新しいところに行くのが好きなので同じところに来るのは稀なのだけど、ヨセミテは今回で3回目。いつか家族や息子と一緒にのんびりと来たいなぁと思う特別な数少ない場所。

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グレイシャーポイントからの日の出はゆっくりと、そして圧巻だった。

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ちょっと涙が出そうだった。

ふわっと心に小さい灯りが灯ったまま、朝食を作ってみんなで食べて、26時間くらいの短期滞在は終了。空港へ向かい、焚き火くさいゴワゴワの髪のまま飛行機に乗った。シャワーも浴びる間も惜しみ、歯磨きすらしなかった。

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時差ボケできっつい仕事納めの一週間だったけど、行ってよかったと思う。

キューバ 行き方 / 旅情報 / Tips

行き方
キューバまでの道は今回は17時台に成田を出るトロント経由の同日夜着。帰りは朝の8:20に出て、翌日15:50着。行きはトロントでは乗り換え時間が2時間を切っているので、時間のロスもない。一応カナダに入国することになるが、トランジットエリア内なのでシンプル。今回の料金は16.5万円。キャンセルが3万円だったので、エアカナダのサイトから直接買った。
トロントまでは混んでいたが、トロントからハバナまでは小さい飛行機なのに空いていた。3.5時間と近い。復路は満席。

ビザなど
ツーリストカードを日本のキューバ領事館で取得したが(即日で2000円ほど)、カナダ航空の機内で配られたものに手書きしたら普通に使えた。旅行保険の証明書も必要で入国審査時に聞かれた。これはクレジットカード会社に電話すると1週間ほどで英語の証明書を無料で発行してくれた。

宿泊
ホテルはドイツ系のホテルサイトで1日目だけ予約したが(hotels.info)、空港でも斡旋してくれるみたいだった。遅くても国設のツーリストインフォがあいている。市内まではタクシーで25CUC(1CUC=1USドル)。市内からの戻りは15だった。おそらく10でも探せばある。23:00にホテルについても夜型なので大丈夫だし、ピザスタンドとかは普通にやっている。

宿はホテルは割高で30くらいから。民宿が流行っていてどこにでもある。ロンリープラネットに載っているような民宿は20からで、満室も多い。ただ、基本的にすぐ仲良しの宿を紹介してくれるので困らない。何度か泊まった感じだと、日本人だからなのか、やはり気を使ってしまってホテルの方がよっぽど楽だと思った。人の家なので、部屋以外でだらけられないし、夜中に帰ると悪いなと思ってしまったり、早朝もしかりで。

両替
両替に有効な通貨はユーロとカナダドルということだったが、二回の両替でロスもあるので、日本円から直接変えてしまった方が良い。レートはたいして良くなく、100円で5円ほどロスがある。この辺は割り切るしかないかと。保険としてのカナダドルも一応持っていった。地方のホテルなどで両替できた。
21:30に空港に着くのだが、両替は可能でぼられることもない。市内の方が少しだけレートが良かった。
戻すのはUSドルかカナダドルへとのことで、USドルにしたらかなりレートが良かった。交換しすぎても安心。とにかく両替は混んでいるので、回数は少なく、ホテルなどの方が並ばなくて良い。

通貨と物価
お金がとてもわかりにくいのがキューバの特徴。外国人専用マネーと現地マネーが混在する。これは外貨獲得の国の政策なので、諦めて従うこと。ただ、現地の人の生活に入れないわけではないし、あえて現地通貨に両替する必要はない。
いわゆる現地通貨がある国でドル紙幣が使えるようなもので、1USDと1CUC(クックで通じる)と25ペソが同等。例えば5ペソのピザは、1CUCで払うと20ペソのお釣りがくる。大きい紙幣と考えれば良いし、地元の人が使っているお店やカフェスタンドも普通に使えば安い。CUCしかないと単位が大きいので、ちょいちょい端数を切られたりでぼられるので、地元ペソで無言で払ったりすれば自転車タクシーは5ペソ(25円)だし、バイクタクシーは10ペソだし、コーヒーは1ペソと安い。ただ、基本的には短期で旅行するならCUC尽くしになるので、物価は非常に高く感じる。長距離バスは25-50CUC、民宿も20-30、レストランは5といった具合に。日本よりは安いけど、張り切って観光すると1日1万円くらいかかると思う。

移動
バスは恐ろしいほど便が少ない。1日1便とかざら。ただ、おそらくバスも外人や裕福な層専用の特別バスしか乗れないのだと思う。でも地元のバスに乗る猛者もいるだろうな。ネットからも予約できるが、1週間前しかできないので、基本的にはバス停に出発の1時間前に行って買うしかない。飛行機もあるけど、これも直前の便は出てこないし、現地の窓口で買うのがシンプルなのだろうけど、窓口は少ないし空港は遠いし、まぁ不便。旅人にはとても不便な国だけど、ちょっと前の旅行ってこうだったなぁ〜と割り切ると良いかもしれない。
そして実は白タクがあり、3人集まればバスより安く、2/3の時間で目的地まで行ける。バス停などで声をかけられるし、人数がいるならかければ良い。

インターネット
auないと思った方が気が楽。電話局みたいなところで、インターネットカードが4.5で買えて、1時間使える。そこのデスクトップでも繋げるし、Wi-Fiと書かれた場所で番号を入れれば時間単位で使えて便利なのだが、そのWi-Fiという場所がほぼない。しかも時間単位と書いてあるのに細かく繋いでも3回くらい使うと終了。バラクアでは町が小さくていくつか目にしたし使えたのだが、第二の都市のサンティアゴで皆無。一番の高級ホテルで2時間12CUC。ハバナでは高級ホテルでできるが1時間7とか8CUC。ハバナで上記カードで繋げるのはパークホテル。電話局で買うカードが使えるが、ホテルで買うと8とほぼ2倍の価格になっている。
社会主義なので、外部の羨ましい情報が国民にあまり知られないように統制されているわけだ。スマートフォンを持っている現地の人も多いが、ネットは繋がないらしい。

お土産
空港が相当豊富。カスマムゲートをくぐったらお酒もタバコも買えるし、中に両替所もあるので出国前にお金を戻せる。

今日もキューバの風が吹く

キューバを時計回りにハバナからサンティアゴまで駆け足でグルっと回ってまたハバナに戻ってくると、一週間前に訪れた時の最初の輝きは失われ、街のペースが早く感じられたり、人もガツガツしている輩が多く感じられたり、まったく違う光景に捉えてしまっている自分がいた。旅人はつくづくわがままで自分勝手だと思う。でも我々は過ぎ去る者だからそれで良いのだとも思う。

一週間前は、ハバナで滞在期間全て過ごしても満足だとも思ったけれど、たとえ駆け足であろうとも違う都市や村も見れて本当に良かったと思う。
帰ってきてからも終始のんびりは出来ず、ヘミングウェイの『老人と海』の舞台となったコヒマールに行ったり、マレコン通りで夕日を見たり、レストランでキューバ音楽を聞いたり、ビールやモヒートを飲んだり、おみやげ屋をひやかしたり、とにかくホテルをとっている意味が無いほどホテルにいなくて、ずっと歩いている。

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たった10日間の久しぶりの一人旅。キューバに来れてよかったなあとつくづく思う。
10年前とはまったく違う国なのだろう。5年前ともきっと違う国だろう。でも5年後はもっと違う国になっているかもしれない。
この国のことを語るには、もっとこの国のことを知らなければならないことは重々承知で言うならば、やはり奇跡のような国だと思う。

まず、もはや世界でも数少ない社会主義国であるということ。
そして、おそらく成功しているというカテゴリーに分けられるということ。
ソビエトがあのように転んで、中国は市場をあのように開放し姿を変え、それでもこのキューバは変わろうとしつつも旧来型の社会主義のやり方で成功している局面が多々あるということ。
この現代においてインターネットがまだ普及していないこと。すなわち情報統制が行われていて、自国の文化が守られているということ。(大げさにいうと鎖国のようなものかもしれない)
アメリカからの経済制裁をずっと受けつつ、様々な工作をされつつ、ずっとそれを乗り越えている。
いわゆる後進国や途上国というジャンルに分けられてしまうだろう国なのに、識字率がほぼ100%で医療が充実、治安も安全。これだけで、なんだこれという奇跡な状況。

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ただ、それでも、キューバはやはり大きく変わる時期を迎えていると思う。
この奇跡を起こしたカストロがいなくなったら、魔法は解けてしまうかもしれないと思うのだ。だからその前に、と急いで行った感がある。

先にも書いたが、教育も医療も充実し、有機農業も発達し、治安もよく、ラテンならではの陽気でみんな幸せに見えてしまう。でも、大袈裟に言うと外からの情報をシャットアウトして、統制して、幸福状態を作り出している側面もあると思うのだ。
ヒトは自分とは違うヒトと比較して幸福度を測ったりするとも思うので、もしもインターネットが丸見えで、すぐそこの国々がハリウッドのように映ったら、いままで感じていた自分の幸せの価値観が崩れてしまうのではないだろうか。それがまやかしかもしれないというのは大人ならわかるかもしれないけれど、じゃあ若者はどうだろうか。
スマートフォンをもっている若者が多くいた。でも、だれもインターネットに繋ぐことはできない。
知りたいという欲求がある。それは人としての基本的で正しい欲求だと思う。でもその欲求を国が塞いでいる。そのような国が国民から支持されてずっとその体制で続くとは信じがたい。

世界は均一化へと向かっている。日本の地方の国道の風景が同じようになってしまったように、世界も同じ方向に向かっているような気がするのだ。そして、その波はキューバにもやってきてしまうのではないか。

旅人としては、より自分の世界と違うものが見たい。だからいつまでも変わらないでほしいし、特別・特異であってほしいと思うのだけれど、それはただの旅人の戯言。世界は変わり続けるし、このキューバもきっと変わり続けるだろう。だからカストロがまだ「いる」キューバに来れて本当に良かったと思う。

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美しすぎる街、トリニダー

Trinidad, Cuba.
行く前にはその存在さえ知らなかった。Lonely Planetに激しく紹介されていたので、サンティアゴとハバナの途中に位置するから寄ってみようかなと軽い気持ちで訪れてみようと思いたち、夜行バスで向かった。

バスの振動が変わって、きっと街についたのだろうと思った。それは石畳を進む凸凹のある乗り心地だった。そしてすぐにバス内の電灯がついて到着が告げられる。ここをハバナへと出発するバスは10:30と15:00くらい。それまでに軽く街を周っておきたかった。朝ごはんの営業のおばさんや、宿の呼び込みを無視して、暗いうちから広場へと向かう。スペイン風の町づくりなので、街の中心には広場があり、カテドラルがある。何はともあれ、そこに行ってみるのがスペイン植民地圏の旅の定石である。

無人の街を歩き、夜が明けてくる瞬間というマジックアワー的効果もあっただろうと思う。それでも、ただただ、美しすぎた。こんな美しい場所がまだ残っているんだなーとゾクッとした。世界はまだ広いな、と。それほどまでに美しい街だった。

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なんだろう、これ、と後でガイドブックを読んで納得するのだが。スペイン人に発見されたのは500年前。その後大いに繁栄して奴隷貿易の終わりとともに重要拠点としての役割を終え、街としては眠りについたみたいだ。すなわち、繁栄したスペイン時代の街が昔のまま保存状態がよく残っている状態。これはスペイン本国でもない状況なのでは? 近年のキューバ観光ブームみたいので、おそらく今では大層な数の観光客が訪れ、世界遺産効果もあって、再び光が指しているに違いない。
でも今はオフシーズンで、誰もいない夜明けに訪れられたことは幸運きわまりないと思う。

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