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26. カリブ DE 28歳

 

一昨日、カリブ海に浮かぶ島、イスラムへーレスで28回目の誕生日を迎えた。
この誕生日をどこで迎えるか、というのもカンクンかベリーズか、イスラムへーレスかと場所にこだわっていた理由の一つだった。いまさら誕生日なんて嬉しくもなく、逆にちょっと沈んだ気持ちになるけど、去年の誕生日が過去最悪のシチュエーションだっただけに、今年はもう少しましな誕生日を迎えたいと思っていたのだ。

去年、あれは旅に出てから半年くらいたった時だった。24時が来て、27歳になった瞬間、僕はテントの中にいた。チャドの首都、ンジャメナの高級ホテル、ノボテルの敷地にテントを張らさせてもらっていたのだ。そして誕生日、19日当日はというと、朝の7時から夕方5時まで、バス停でひたすらバスを待っていた。ちなみにクリスマスイブはスーダンの砂漠の中、クリスマス当日もスーダンの砂漠の中、乗った車が砂漠で迷っていたのだった。
それに比べ、今回のカリブで迎える誕生日。天と地の差だ。
あれから一年がたったなんて、なんだか信じられない。あのバス停で、ひたすらバスが出発するのを待っていたあの日、まさか1年後も旅が終わっていなくて、まさかメキシコという国にいて、まさかカリブの海を見ていようとは想像もしていなかった。
日本を出たのは7月の19日。今日は誕生日でもあり、日本を出てから丁度1年と5ヶ月という日でもある。もう500日以上、僕は旅を続けているのだ。
僕は何かをつかめたのだろうか。僕は何を見てきたのだろうか。自分が願ってきた通りに進んでこれたのだろうか。

昔想像していた28歳とは、大人の人でしっかりしていて、なにか確固たるものがあって。
今の僕にはそのどれもない。
最近、朝起きて憂鬱になることがよくある。日本に帰ってからどうしようとか、もっと違う旅のしかたがあったかなとか、人間は何のために、自分は何のために生きているんだろうとか、まあとにかくウジウジしてるのだ。
それでも、太陽が中ほどまで上がると、きまってケロリとするのも確かだ。大丈夫さ、なるようになるさと。誰にとっても未来は明るいはずだ。暗い未来なんてあるわけがないのだと。
今日には今日の風が吹く。明日の風はいい風だろう。
太陽よ騰がれ、明日も何よりも高く騰がってくれますように.。 

 

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