“Vamos! España” スペイン家族旅 -プロローグ-

こちらから何かしないと「起こらない」場所よりも、何もしなくても「何かがやってきてしまう」、そんなハプンな国が好きだ。すなわち、大抵の先進国はそこには入らない。今年の夏は息子とのふたり旅は中断して、大きくなった4歳の娘も一緒にファミリートリップに行ってみようかなと思ったのが春くらい。「ヨセミテかスペインだったらどっちがいい?」勝手に決めた二択を嫁さんにメールすると、「スペイン」という回答が帰ってきた。

まるで嫁さんが行き先を決めたみたいだが、そもそも的に2択。そしてスペインに行きたかったのは結局は自分だったのだと後から気がついた(汗)

久しぶりにヨーロッパの町並みに身を置きたくなった自分がいた。それもスペインであり、バルセロナだった。
最初にバルセロナに足を運んだのは今からもう21年も前になる。それから三度と訪れたので、今回で4回目となる予定だ。

ヨーロッパのポルトガルからシンガポールまで大陸横断の自転車旅の途上で、スペインのアルヘシラスからモロッコのタンジェへと船で渡った。自転車はスペインに置いたままで、数日で帰る予定だった。タンジェの観光案内所だっただろうか、そこで見たサハラ砂漠の写真があまりにも美しく、どうしても行きたくなってしまった。聞くとマラケシュから少し離れたメルズーカというところだという。ろくに観光もせずに夜行バスを乗り継ぎ、マラケシュへ、そしてメルズーカへと向かった。砂漠の砂丘的なところに行くにはツアーやジープを雇わないといけないらしく、何件か絨毯屋に連れて行かれたり、若者にぼられたりしながら、どうにか砂漠の中にぽつんと立つゲストハウスにたどり着いた。

そこで出会ったのが、スペインからモロッコに3週間のバケーションで来ていたXavierとAnnaだった。僕らは意気投合し、翌朝日の出を見に砂丘に登ることにした。強烈な体験をした者との強いつながりなのだろうか。たった、2日しか一緒に過ごしていないのに、僕らはすっかり意気投合したのだ。

ジャーナリストである二人は、知的で頼もしく、当時はまだ旅人として弱々しかった自分を助けてくれて、僕を砂漠につれてきたボリオたちを言葉で打ち負かし、お金を取り戻してくれた。その後、彼らの車で途中の街まで送ってもらった。道中、車が砂にスタックしてしまってどうしても抜け出せない。そこに僕が探してきた板を挟んでなんとか抜け出し、「日本人は頭がいい!」なんて印象をもったらしく、自分では覚えていないのに、今でも伝説的にその話が彼らからは出てくる。

バルセロナに住んでいる彼らは、僕にいつごろバルセロナを通るのかと聞いた。1,000km以上あるから2週間位、と答えるとちょうどその頃にはバルセルナに帰っているから泊まりおいで。旅人としては口約束のような軽いノリだったけど、電話するよと約束して別れた。

その2週間後にバルセロナに着くとその口約束は本当に果たされ、彼らの家に滞在することになった。サグラダ・ファミリアにモンジュイック、モンセラットにグエル公園、夕焼けがキレイなティビダボ。彼らの住んでいるこの町は、すっかり自分のお気に入りの街になった。スペインのゆるさと陽気さが本当に好きで、いつか海外に住むならスペインがいい、それもバルセロナが。いくともお気に入りの街があるけれど、かならず不動のトップ3にはいるのはいつもバルセロナだった。

ヨーロッパに行こう、そう思ったときに、真っ先に行きたくなったのは結局は大好きなスペインであり、バルセロナだった。そうして、家族は結局は自分に付き合わされ、2週間の予定でバルセロナに向かった。(もちろん大好きな人達に自分の大好きなものを見せたい、という純粋な思いもあるよ)

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