山夏 / マウンテンサマー

先週末は中央アルプスに行ってきた。5週連続の山での週末。そうなのだ、今年は異例のごとく夏山に行けている。何度目の青春なんだろ、これ、というように。

1週目:
長野の霧ヶ峰へ、家族と。
車進入禁止の霧ヶ峰キャンプ場はお風呂がないのがデメリットだったけれど、フリーサイトは気持よく、すこぶる涼しく快適だった。

一応日本百名山の霧ヶ峰は、駐車場からたったの40分で登ることができて、かなり身近な山。帰りはぐるっと木道を回りこんで、美しい山の合間を歩く。
このあたりで有名な八島湿原にも足を運んだが、風光明媚で非常に良い。こんなお気軽に、こんないい景色が味わえるところがあったのねと、新発見だった。昔放牧でもやっていたのか、全体的にニュージーランド的景色だった。

2週目:
久しぶりにチャレンジがしたかった。衣食住を積んだ装備を持って、どれだけ進めるのだろうか、と。前々から行きたかったルート、南アルプスの南部へ行くことにした。それも通常なら6、7日かけるようなところを2泊3日で。

広河原から北岳へ。間ノ岳を通り塩見岳手前の旧キャンプ場でビバーク。
翌日は3時に起きて、塩見岳後に三伏峠、荒川岳は悪沢岳をスキップして赤石避難小屋まで。
エアリア地図の一日目のコースタイムは15時間15分で二日目は18時間5分だった。

久しぶりの単独テント泊はとても孤独で怖かった。でもたまには本当の一人にならなくてはとシミジミと思う。

南アルプスは出会う人があまりいなくて、すいていてとても良い。ただ、稜線の景色は森林限界が南だけあって結構高く、森の中が多いので北アルプスほどダイナミック感はない。一番気持ちが良かったのは荒川岳から赤石岳の間かも。
夕方の赤石岳への登りで標高3,000mの稜線で雷にやられ、カーボンポールがバチバチと光り、久しぶりに生命の危機を感じたのも印象深い。やはり、無理をすると、リスクは増える。

三日目は走って下山して、赤石岳から椹島へはたったの2時間。椹島でシャワーを浴びて、バスで畑薙ダムへ。そこからは椹島で出会った優しい青年のご好意で静岡の興津まで載せてもらう。南部アルプスは本当にアクセスが悪い。

いつか聖岳と光岳も登らなければ。

3週目:
これも家族イベントで、3家族で白樺湖エリアへ。静寂の女神湖へ泊まり、翌日は僕の提案で立科山に登ることに。子連れだったのでなかなか早くは進めず、稜線の山小屋に出たところで、まさかの豪雨。今回は縁がなかったかと下山する。

4週目:
仕事も兼ねて、2泊3日で上高地へ。泊まりは徳沢のキャンプ場だったけれど、涸沢まで走って上がった。徳沢から1時間半だった。涸沢は、やはり特別な場所だなーとしみじみと感じる。こんなロケーションはそうそうないだろう、と。

5週目:
初の中央アルプスへ、信越五岳トレイルランニングレースのトレーニングを兼ねて真也とカッセと3人で。山小屋泊なのでバックパックは20L前後。ミニマルに絞ったつもりだけれど、外から見てもパンパン。

初日は伊那リゾートスキー場からスタートして2,000mアップで木曽駒ヶ岳へ。時間が余ったので前岳をピストン。雨が降ってきたので宝剣山荘に早々と入りフィニッシュ。

二日目は早朝からすごい風とガス。宝剣岳へは険しい上り。それが終わってもアップダウンの連続でなかなか厳しい。中央アルプスは予想外に険しい山塊だなという印象。ただ、山塊自体はとてもコンパクトで八ヶ岳みたいだとも思った。

空木岳を超え、越百山から先は背丈以上ある笹の中を、藪漕ぎすることになった。トレイルランに来たのにちっとも走れないでやがる。

奥念丈まで2時間の藪漕ぎが続き、その後も1時間弱、念丈まで続く。露出していた肌はミミズバレ状態。この日の行程はコースタイムで23時間あったのだけれど、思ったほど走れず時間も縮められずで、ゴールしたのは14時間半後の19:30過ぎ。

念丈からの下りはようやく気持よく走れたけど、すぐに夜になった。9時に給水した1.5Lで最後まで走ることになり、喉はカラカラ。でもいいトレーニングにはなった。

そんなこんなな、マウンテンサマー。
まだまだ山行は続くけど、とにかくブータンも行けて、山にも沢山行けてハッピーサマーなのであった。

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