富士山 バックカントリー スノーボード 2019

5月11日。今年も滑り納めにと富士山に行ってきた。

数年前に山頂から噴火口に降りたのだけれど、その特別感が忘れられず、今回は最初から噴火口目的で向かう。

6:00に富士宮口を出発し、山頂までは5時間ほど。11:00に着いたのでちょうどいい緩みっぷりでだった。
噴火口への気持ちの良い数ターン。火口のボトムは標高が3,535mと、お鉢までは150mほど高度差がある。この時期しかきっと降りれない場所。かつて富士山を創造したその場所から眺める巨大な壁はやはり格別だった。

山頂に登り返してからは南斜面を滑る。例年、雪の上にはまきびしのようなスコリアが乗っていて、板がずたずたになるのだが、数日前に雪が降ったのか、..... Read the rest

アフリカの月の山 ルウェンゾリ 04

5年前の南米最高峰

ハラペコ探検隊というふざけた名前ではじめて旅に出たのはちょうど5年前だった。音楽会社に務めている友人が名づけてくれたこの名は、いつも何かに「ハングリー」っぽくていいし、何よりアルファベットのHola Picoとすればスペイン語で「ハロー山頂!」となるのが、これから目指すラテンの山ともマッチして、とても気に入ったところだった。

しかし、ハローと言いたかった南米最高峰6,962mのアコンカグアへの旅は、山頂を踏むことができない敗退の旅となった。天候不順の中、高所キャンプ地で3泊粘るも、最終日も天気が回復せずに暴風に煽られてタイムアップ。みんな無事に下山できたものの、悔しくてホテルで号..... Read the rest

アフリカの月の山 ルウェンゾリ 03

何かを犠牲にしてでも見るべき光景

ガイドが言っていたことは間違っていなかった。
「毎日が美しい、そして進めば進むほど、さらに美しくなっていくだろう。」
たとえ何かを犠牲にしてでも見るべき光景だと心から思った。言いすぎかもしれないが、毎日毎時間そう思った。

(C) Rwenzori Trekking Services
https://www.rwenzoritrekking.com

12月27日、入山2日目。
朝起きると東から昇った太陽がエドワード湖を赤く照らした。
ヘダゾーンの中を進むと左手には巨大な溪谷が現れ、その先には3,800mのRwatamangufa (ルワタマグファ、現地語で折れた骨という意味)とその上に..... Read the rest

アフリカの月の山 ルウェンゾリ 02

トレイルヘッドの村キレンベ

国境の町カセセから15キロほど坂道を登ったところにあるキレンべという村が今回の登山のトレイルヘッドだった。ウガンダ側のルウェンゾリ山にはルートが二つある。一つは昔からあるサーキットルート、もう一つが今回登るルートで、10年前に切り開かれ、この村の名前がつけられているキレンべルートである。

村にはガイドをお願いしている「Rwenzori Trekking Service」がバックパッカー宿を所有していて、お世話になることになった。実は弘樹は日本出発時に高熱を出して寝込んでいて、強引に連れてきたものの無理がたたってたいそう辛そうであった。なので、ここで二泊の休養をとることにした..... Read the rest

アフリカの月の山 ルウェンゾリ 01

「それにしてもため息が出るほど美しい国だ」

今から15年も前、ウガンダ西部のフォートポータルを訪れた僕の日記にはそのように書かれていた。2003年4月20日、アフリカに足を踏み入れてすでに8ヶ月が経っていて、ウガンダは18番目の国だった。

アフリカ第四峰を有するシミエン国立公園を歩き、第二峰であるケニア山に登り、最高峰のキリマンジャロに達したのち、第三峰であるルウェンゾリ山の麓まで足を運びながらも、ついにこの山に登ることはなかった。

バックパッカーには割高な登山料金を支払えなかったことや、内戦後の情勢不安で整備が行き届いていなかったこと、そしてクライミングとしての難易度が高かったことが理由だったと思..... Read the rest

Forget me not 2019

どうやらあれから10年が経ってしまったらしい。
確か雑誌『coyote』の中に小さく載っていたのだと思う。「Creative Writing 講座生募集」というような題名で。
悩みながら応募エッセイを書いて、受け入れてもらって、麻布のSWITCH本社の地下のカフェに通い始めた。

幸運なことにも、人生において師と呼べる方が何人もいる。SWITCHやcoyoteの編集長でもあり創業者でもある新井さんもその一人だ。新井さんが創った『SWITCH1997年1月号』を手にしなければ、98年にアラスカに行くこともなかっただろうし、息子の名前が遥にもならなかっただろうし、アフリカの山に行くこともなかったと思う。

どうや..... Read the rest

2018 ふりかえり

「怒涛」と表現した2016年があり、移住も転職もしてバタバタとした2017年があり、地に足をつけてとかそんな目的も年初にあった2018年が終わろうとしている。

恒例の一年のふりかえりをしてみようと思う。すなわち結局の所は、どこに行って何をしたか、そして満足感を日々得られていたのだろうかというところの検証になるけれど、ゆっくりと日々過ごそうと思っていた2018年の目標とは裏腹に、なんだかあっという間に年末を迎えてしまったような気がしている。こうやって人生終わっていってしまうのだろうか。

● 2018年1月

ハルとのふたり旅からスタートした。北信エリアを車中泊しながら巡る日々。
スケートが2日間にスキーが5..... Read the rest

知床エクスペディション

2018年10月。
知床エクスペディションに参加する機会に恵まれた。

数年前になろうか、ニセコのレジェンド新谷さんがオーナーを務める「ウッドペッカー」に仲間数人とお世話になった。その人柄に一同が惚れ、魅了された。「今年を逃したら、もう行く機会がないかもしれないよ。」「絶対参加したほうがいいよ」と何人もの友人が知床を勧めてきた。その機会が与えられ、新谷さんに会えるのが、とてもありがたきことだなと思った。


羽田から一時間のフライトで女満別空港へ着くと、カヤックをバンの上に乗せた新谷さんが待っていてくれた。ウトロへと向かう。
「おーい北海道!」と叫びたくなるような光景がすぐに両脇に広がった。
スーパーで買い..... Read the rest

月の山へ

Ruwenzori: From Kavalli’s” Mount Ruwenzori with an African Village and a cattle herd in the foreground.

自分の中での夢の大陸がアフリカだった2002年。日本から船で中国に渡り、シベリア鉄道でヨーロッパへ。スペインからアフリカのモロッコへ渡った。
気に入った場所があったら住んでしまってもいい。そう思いながら旅したけれど、終の棲家にする場所はついに見つからず、ケープタウンから南米へと飛んだ。
それでも一年くらいかけてアフリカの大地を旅した。北アフリカのモロッコからサハラを越えて西アフリカへ。セネガル、マリ、..... Read the rest

ハルとのふたり旅 2018 東南アジアへ行く #04 ベトナム編

Day13
久しぶりにゆっくり起きてゆっくりと朝食。運動したいとハルに誘われてメコン川に出かける。昨日の夕方は涼しかっけれど今朝は暑い。10:30までしか王宮が開いていないので中に入ってみようと誘ったのに、昨晩見た遊具が気になるらしく却下された。
川沿いの遊歩道に韓国でも見た自分で軽く運動するフィットネス機器があり、興味津々らしい。僕も全てやらされた…

二人して汗だくになったので市場に行ってコーラを飲んだ。市場を歩く、やはりどこの国も市場は楽しい。ここで初めて見たのは沢蟹のような小さなカニ。どうやって食べるのだろか。サイクルリキシャもよく見かけ、その存在が意外だった。

道路が舗装され、ビル..... Read the rest